ディー・エヌ・エーのキュレーションサイト「WELQ」の件で、「肩こりの原因、幽霊が原因のことも?」がトンデモ記事であるというニュースを見かけました。
「WELQ」問題の件は、いろんな方が真面目な考察をされているので真面目な話はその方々にまかせておいて、WELQの「肩こりは幽霊が原因」の記事は面白いのになんでトンデモ話っていわれるのかなーと思ったので。
「肩こりは霊が原因」は面白い
問題のトンデモ記事「肩こりは霊が原因」を見て、面白いなと思ったのはわたしだけでしょうか。
「肩が重くなったのは幽霊が原因ではないか」というのは、よく耳にする話。リアルでも実際に聞く話です。とくに田舎に住んでいれば、身近な話なんですけどね。なんでこれがトンデモ話と言われるの?
それに、最後の一文が「科学的に実証された話ではないので、信じるか信じないかは人それぞれです。」で閉められています。
このちょっとしたユーモア感が面白い。クスって笑っておしまいじゃダメなのでしょうか?
だいたい、科学的に実証されていなかったら書いちゃダメなの?それなら民間療法ダメなんじゃないの?
そもそも全身麻酔なんて、なんで麻酔が効いているか、なんできれたら目が覚めるかは科学的根拠はまだ解明されていないけど、実用化されてるじゃないですか。
幽霊だって、幽霊という存在が非科学的だという根拠はないでしょうに。人が死ぬ時に重さが軽くなるのはわかっているけど、何が減っているかはまだわかっていないんですよね?
「肩こりは霊が原因」は面白くてわかりやすくていい記事だと思うんだけど、なにがいけないの?
問題なのは、WELQが健康情報サイトをうたっていたから
問題なのはWELQが 「健康情報サイト」とうたっていたから。
「健康医療情報のキュレーションサイト」とうたっていたから。
これをたくさんの人が健康医療の正しい情報を集めたサイトだと誤解してしまったから。目の前の医者の言うことより、WELQの情報を信じる人が増えたから。
目の前の医者より、誰が書いたかわからない自分に都合のよいネットの情報を鵜呑みにするのは阿呆だと思うけど。
まぁ他にも著作権の問題や安月給の話などいろいろ考えているので、幽霊の話が悪いだけじゃないのですが、WELQは身を呈して人柱になってくれたので、世界に一投石という意味ではこの件が問題になってよかったとは思っています。
そもそもインターネット上には偽情報が溢れている
人はインターネット上の情報をなぜ信じてしまうのでしょうか。
インターネット上の記事は、ほとんど無料で読めるし、自分に都合のよい事がたくさんあふれています。その情報は信じていい情報なのか、ニセモノの情報なのかをどうやって判断しているのでしょうか。
結論として、人々は「リアルな真実」より「都合の良い情報」を信じようとしています。
「フェイクニュース問題」の件を見れば一目瞭然。都合の悪い真実より、自分にとって都合のよい偽情報を選んでいます。信じるのではなく、信じたいということ。
人間は基本的に怠惰が好きな生きもの。
それでも良いのですが、自分で都合のよい偽情報を信じておいて、騙された!相手が悪い・・・なんていうのはおかしいですよね。自分で選択してるんだから。
健康情報をネットで検索して信じるのは阿呆
そもそも、健康に関する情報をインターネット上から得ようとするのは間違っているのではないでしょうか。
インターネット上にある情報は、誰でも配信できます。わたしは医者だと語って嘘の情報を配信させることだってできますよね。
しかも、安易に信じすぎる阿呆が多いこと多いこと。テレビや雑誌の情報だって、正しいとは限りませんし。
そもそも、人がインターネットで検索する内容は、「真実」ではなく「その人にとって都合の良い情報を肯定させる内容」を探しています。
インターネット上の情報なんて、偏った内容ばかりですよ。とくに個人でブログを書く人は、ほとんどマイノリティ(少数派)。マジョリティ(多数派)はブログを書いたりしませんし、ネット上で発信しません。検索して情報を得るマジョリティは増えていますが、マイノリティな人が書いた情報をマジョリティが信じるのもなんだかなーと思います。
以前、ブログに対してリアルで言われた言葉で強烈に印象に残った言葉があります。
「少数派の意見をまるで多数派のように書くよね」
自分はマジョリティだと思っていたから衝撃でした。
そんな風に、一般論のように見えて一般論ではないものなんてたくさんあふれています。
しかも個人個人は、フィルターバブル状態。そもそも選択肢の偏りが多くなっている。
クローズアップ現代+のフェイクニュース関連が面白い
とりあえず、クローズアップ現代+のフェイクニュース関連のダイジェストを読んでおけばいいよ!面白いから。
フェイクニュース特集 “トランプの時代” 真実はどこへ | NHK クローズアップ現代
今のあふれかえっている情報時代は、情報をマイナスで考えると真実が見えてくるかもしれませんね。話半分に信じるのがちょうどいい。
耳と目を閉じて口をつぐめば、誰にも迷惑はかけないし、かけられることもない。でもそれじゃ面白くないでしょ。
人は無意識下でも人を騙し、騙されているけど、それが生きるってこと。ということでしめておきますねー。だってにんげんだもの―。